こんにちは、アラサーパパのユタカです。
うちの娘は財布が大好きです。中にカードやらコインがたくさん入っているからでしょうね・・・先日、いつものように財布の中身をバラバラにした娘が、お札を見ながら言いました。
うーん・・・わからない!全然わからない!
と苦し紛れに答えたけど、そういえば当たり前すぎてなぜなのかを考えたこともありませんでした。
今回は、お札に人物が描かれているのはなぜなのか、どんな基準で選ばれているのかを調べてみたので紹介します!
目次
なぜお札には人物が書かれているのか?
普段から目にしているものなので、お札に人物が書いてあるのは当たり前のことだと思いますよね。
でも、これには大きな理由があったんです!
それは『ニセ札防止』という理由。
僕たち人間は、「顔」を認識する能力に長けており、顔つきや表情の微妙な変化にすぐ気付くことができるんです。
偽札が作られたとしても、本物のお札の顔と少しでも違う表情になっていれば「なんかおかしいな」となるわけですね。
こんな感じで「違う!」ってすぐに気付ける
確かに、僕も妻が少しでも機嫌が悪いとすぐにわかります・・・同じ無表情でも明らかに違うので、「あっ、話しかけるのやめとこ」ってなります。笑
お札に書かれる人物を決める基準はコレ!
と思っていた僕。でも、よく調べてみると、ただ世の中に貢献しただけではダメみたいなんです。
次はお札に書かれる人物になるための基準を紹介します。
文化人であること
現在、お札に書かれている人物はすべて『文化人』です。昔の日本では主に政治家が描かれていましたが、
- 世間一般的に「政治家」と「お金」の繋がりにあまり良いイメージが無い
- 昔の政治家は戦争に関わることが多く、平和を唱える日本国憲法の趣旨と異なっている
ことから、1984年の新紙幣発行からは文化人であることが選考の一つの基準になりました。
精密な肖像画が存在する人
どんなに偉大な功績を残したとしても、顔がはっきりとわかるものが残っていなければ印刷することはできないですよね。
お札には、偽物を作られないようにするためのあらゆる技術が使われています。それだけ精巧に作るためには、顔の特徴やしわまで細かく表現されている写真や肖像画が必要なんですね。
顔に特徴がある人
1953~1974年まで、百円札に書かれていた板垣退助さんは、かなり髭に特徴のある人でしたよね。
(画像引用元:Wikipedia)
これも冒頭に話した『ニセ札防止』の効果があるためです。一万円札の福沢諭吉はほくろに特徴があったり、以前の五千円札に描かれていた新渡戸稲造はメガネと髭が特徴的でした。
(画像引用元:Wikipedia)
他にも
- 日本が世界に誇れる人物であること
- 一般的によく知られている人物であること
なども選ばれる基準の一つになっています!
思ったより多くの基準をクリアしていないとお札の人物にはなれないんですね・・・あ、別に目指しているわけじゃないですよ。笑
浮かんでくるもう一つの疑問が「誰がお札の顔を決めているのか?」ということ。
一般人にはなかなか決める権限がないような気がしますが・・・国立印刷局のサイトにQ&Aがあったので紹介しますね!
肖像をはじめとするお札の様式は、通貨行政を担当している財務省、発行元の日本銀行、製造元の国立印刷局の三者で協議し、最終的には日本銀行法によって財務大臣が決めることになっています。
(引用元:国立印刷局)
現在のお札に書かれている人物
現在のお札に書かれている人物の顔はわかっても、意外と名前は答えられない、なんてことありますよね。
続いて、それぞれのお札に書かれている人物と決定した理由を紹介します。
一万円札/福沢諭吉
だれもが知ってる、だれもが大好き一万円札。書かれているのは『福沢諭吉』です。
2004年に五千円札と千円札の人物が変更になりましたが、一万円札に書かれた福沢諭吉さんは変わらず採用されました。
1984年からずっと最高額紙幣の人物として活躍している福沢諭吉さん。
現慶応義塾大学の創始者であり、『学問の父』と言われていることで有名。また海外の文化を積極的に取り入れたことで、日本の近代化に大きく貢献したことが、採用された大きな理由となっています。
最高券面額として、品格のある紙幣にふさわしい肖像であり、また、肖像の人物が一般的にも、国際的にも、知名度が高い明治以降の文化人の中から採用したものです。
(引用元:財務省)
五千円札/樋口一葉
財布に入っていると、ちょっと嬉しい五千円札。書かれているのは『樋口一葉』です。
日本銀行券の肖像で描かれた初の女性がこの樋口一葉さん。
今まで『髭やしわなど、顔の特徴を捉えやすい』という理由で男性が選ばれがちでしたが、近年では肖像以外のニセ札防止技術が発達したことにより、顔の特徴にそこまでこだわらずに人選できるようになりました。
これからどんどん女性が描かれたお札が増えていくかもしれませんね!
女性の社会進出の進展に配意し、また、学校の教科書にも登場するなど、知名度の高い文化人の女性の中から採用したものです。
(引用元:財務省)
千円札/野口英世
「今日の飲み会の会費、4,000円だから」と言われてサッと出せたらデキる男。活躍の場が多い千円札。書かれているのは『野口英世』です。
黄熱病や梅毒の研究をしていた細菌学者で、ノーベル医学賞やノーベル生理学賞の候補に何度も名前が挙がったことがある優れた科学者です。
また教科書に載っているなど、小学生でも知っているほどの有名な人物なので、選ばれる理由は十分にあったと言えます。
今まで日本銀行券の肖像として選択したことのなかった科学者を採用することとし、また、学校の教科書にも登場するなど、知名度の高い文化人の中から採用したものです。
(引用元:財務省)
さいごに
- お札に顔が書かれる理由は『ニセ札防止』のため!
- お札の顔に選ばれるには『文化人』『精密な肖像画』『顔に特徴』が必要!
- 現在のお札の人物にもちゃんと理由があった!
以上がお札に人物が書かれているのはなぜなのか、どんな基準で選ばれているのかの紹介でした。
普段何気なく目にしているお札にも、顔が描かれている様々な理由があったんですね!次は誰になるのか想像してみても楽しいかも☆
そして何より、これで子どもから質問されても答えられますね!笑